米ドルに代わる基軸通貨はあるのか
脱ドル化の流れが出てきている今の状況を見据えて
今後の基軸通貨としてのドルがどうなるか、ドルに代わる基軸通貨があるのか考えてみたいと思います。
先に結論からお伝えすると、基軸通貨は今後不要になるのでは。となります。
リテラシーの高い方は、BRICS通貨が今後、台頭すると思っているかもしれません。
実際にBRICSサミットが8月にあり、その時にBRICS通貨が出るのではないか?と期待感が出ていました。
ただこの時は具体的な話は出ておらず、現時点はまだ出ておりません。
基軸通貨ですが、昔はイギリスポンドでした。今は米国ドルです。
要は世界で経済力の強い国の通貨(=安心感)のある通貨と言うこと今は米国ドルとなりました。
このタイミングを機にアメリカは基軸通貨を持ち、覇権国家でありということで世界を統制出来るポジションを手に入れています。
ただこの役割は、実質アメリカが金本位制を辞めたタイミングでそのを終えていたのかもしれません。戦後はヨーロッパ諸国が疲弊しており、経済力も落ちていました。当時のイギリスも例外ではなく、とても基軸通貨を担うほどの力も残っていませんでした。
ただ1970年ごろになると、国力も復活してきました。
そのため、今まで米国ドルを持っていたのを金に戻す動きが出てきました。
そのタイミングでアメリカは、必要な金を準備できなかったため、その代わりの手段を取るようになりました。そして金本位制を辞めています。
ドルの信用力担保(=金 → 新たな何か)することが必要です。
そのためにやったことが、石油の決済通貨をドルにしたということです。いわゆるペドロダラー(オイルマネー)と言われるものです。
それにより、ドルが基軸通貨としての役割を保ち続ける格好にしたと言うことです。
つまり、ドルが世界で決済通貨として使われる限り、アメリカは借金をしてもドルを調達が出来るため、赤字でも問題なく進められている。と言う状況が成立していました。
ただ、今の世界状況の脱ドルが本格化が進むとドルが回らなくなります。
これはアメリカにとってはかなり恐れていることとなります。
では、なぜ脱ドル化が進んだか?
という、ロシア紛争においてアメリカが禁じてを使用したあたりから中立性を失い
この流れが加速してきたと思います。
要は、SWIFTからロシア銀行を追放した。ロシアがドルを使えなくした。
これが意味することは、アメリカに歯向かうと使えなくなるリスクがあると言うことを示してしまった。中立性がないという解釈がされた。
改めて米国ドルに依存する必要があるのかという考えが出てきたと思います。
逆にBRICSの加盟国は増加傾向ということで、そういった地域ブロック内で完結できる
もしくは自国通貨で貿易等すればいいのではという流れになるのではと思います。
今時点はまだまだ米国ドルは健在なのは確かですが、
今後の流れとしては、米ドル依存という流れは変わっていくと思います。
実際に石油決済通貨をドル以外でも出来るようにしている国も出てきました。
以上の現在の世界状況から、基軸通貨って必要なのかという
そもそも論を考えると、今後は不要になる。と考えられます。